top of page

性的な裏切りのトラウマによるストレス症状 暴走列車を止めるべき20の理由-Dr. Sheri 「親密な相手の裏切り」の一部翻訳

Dr. Sheriの著作、"Intimate Deception: Healing the Wounds of Sexual Betrayal."

(和訳)「親密な相手の裏切り:性的な裏切りによる傷の癒す」より、

配偶者やパートナーの不貞や浮気によって、深刻なトラウマを負わされて、「暴走列車」に乗らざるを得なくなってしまった人たちに贈る文章を翻訳し、掲載いたします。(翻訳許可申請済み)


暴走列車を止めるべき20の理由


あなたが狂っているわけではないのです。しかし、あなたが乗っているその列車が暴走しているのです。この狂った列車の中で、深刻な変化もないままに過ごしてきたことが、私のストレス対処能力に影響を及ぼしたのです。私の日記の一ページを紹介させていただきます。


本当に参ってしまっている。私の感情が高ぶっている。さっさと死んでしまえたらいいのにと願っている。挑戦することにも疲れている。私は信用しなければならないけれど、実のところ恐れている。私はそこまでシンプルにできていない。私は霊的に目覚めてもいない。私は自己中心的すぎるのだ。そして私は、なぜ私の友人たちが私のことを変わらずに愛してくれるのか、その理由がわからない。多分私は抑うつ状態なのだろう。誰かが私の涙腺を開けてしまい、自分では涙を止めることが出来ないようだ。私はもうだめだ。誰も私を必要としてくれない。おそらく私は学校を辞めるだろう。私は愛されないし、必要とされることにも疲れた。私には、少し遅すぎたのだろうか?






私は悲しみと喪失感のがれきの中に埋もれていました。性的な裏切りによって経験する痛みは人によって違いますが、その中でも特に共通してみられる、性的な裏切りのトラウマによるストレス症状を20個挙げてみました。あなたにあてはまるものをチェックしてみてください。


1  ショック、不信感

2  不安、恐れ又はパニック状態

3  感情的な覚醒状態、感情的な反応

4  自分や他人を信用することが難しくなる

5  関係性からの離脱、切り離し、孤立

6  無力感や助けのなさを感じてしまう

7  集中力の欠如、記憶力の低下

8  自分の問題で他人に迷惑をかけないか心配してしまう

9  感情の麻痺、また愛情や喜びを感じることが出来なくなる

10 抑うつ状態、日々の生活や活動に対する関心が薄れる

11 突発的ないらつき、短気になりがち、怒りやすくなる

12 困惑、混乱、何が起きているのか理解することが困難になる

13 失感情症(アレキサイミア):脳がシャットダウンし、言葉としての情報を感情に変

  換することが困難になる

14 恥と自責の念、相手の性的裏切りに対して責任を感じてしまう

15 自分のボディイメージに対する囚われ、拒食あるいは過食症状

16 心配、トラウマになる出来事の詳細な情報がふいに思考として流れ込んでくる

17 安全面の問題、性感染症の不安や子供の性的な安全が保たれるかどうかの不安

18 恐れが引き金となるコントロールの増加、日々の仕事、育児、食事のことなど

19 拒絶、生き抜くためにトラウマを過小評価しようとする

20 過覚醒、過剰な警戒心、あるいは監視の目が傍から見ると病的な被害妄想にも映るが

  、それは病的な妄想ではなく、誤解である


聞き覚えがありますか?ご想像の通り、これらの症状は長期的に苦痛であるだけでなく、仕事や家族、友人との関係においても、深刻な問題を引き起こす可能性があります。深呼吸をして、自分に向かって優しく語り掛けましょう。「というわけで、今の私はこんなかんじになっているんだ。」と。私たちは、人生が危機的状況に瀕している時に、普通の感覚で物事をとらえることは困難です。自分を大切にするために、以下のようなことを心がけてみてください。


  • 医師による健康診断の受診をする。

  • 性的裏切りのトラウマに対する理解のある心理士、カウンセラーに会う。

  • 安全に感情を処理したり、日記をつけたり、泣いたり、祈ったり、呼吸を意識する。

  • 場合によっては、向精神薬やサプリメントを服用し、脳を落ち着かせ、しっかりと睡眠を確保する。

  • 恥の感情から孤立を選ばない。家族向けの自助グループや回復のための支援団体に参加して、支援の手を借りる。

  • 脳の活動を刺激し、ストレスを軽減するために、適度に身体を動かす。(散歩やランニング、ヨガなど)

次の章でも紹介しますが、裏切りのトラウマから抜け出すためには、グランドキャニオンをロバを背負ってハイキングするような感覚が必要です。最初は土の中を流れる川であったものが、川幅と同じぐらい、深くインパクトの重なった、大きな穴となったわけです。脱出する方法はあります。それは、毎日、自分に何が必要か問いかけることです。そして、目の前の道を見据えて、一日一日、一歩ずつ進んでいきましょう。


Dr. Keffer, Sheri. (2021). Intimate Deception: Healing the Wounds of Sexual Betrayal. Revell, a division of Baker Publishing Group (http://www.bakerpublishinggroup.com).

Used by permission. Japanese translated by Shiro from SAHS (https://sexualaddiction-help.com).


以上、Intimate Deceptionの一部を翻訳させていただきました。

浮気や不貞によるトラウマを背負った状態は、「暴走列車に無理やり乗らされた状態」であり、あなた自身が狂っているわけではないのです。


これは、性依存症当事者に置き換えても同じことが言えます。

何らかの要因が重なって、性依存という暴走列車に乗ってしまった状態であり、あなた自身が狂った人間であることを示しているわけではないということです。


狂った状況から抜け出す方法はあります。ただし、一人では無理です。

助けを借りましょう。つながりの中に身を置きましょう。理解を得られる環境を見つけましょう。この記事が、苦しんでいる当事者やパートナーに届くことを祈っております。


SAHSでは、女性の性依存症当事者だけでなく、パートナーの不倫や浮気に苦しむ女性からの相談も受け付けております。安心して気持ちを吐き出せる場所として、ご活用いただければ幸いです。


0件のコメント

Комментарии


bottom of page