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ワルの祭典? 勇者の祭典2022in札幌 レビュー

2022年11月11日、勇者の日。

私は「勇者の祭典 2022 in札幌」というイベントに参加させていただきました。

「ワルの祭典」ともいえるような、トークセッションの面々。



(参加者の方のプライバシー保護のために加工したみたら、なんか燃えてる感じになっちゃいました…すみません)

  • AKIRA  ー 画家・作家・歌手 

元薬物売人&薬物依存

  • 高知東生 ー 俳優 

薬物依存から回復し、啓発活動を行う

  • 稲葉圭昭 ー 探偵・惣菜屋・八百屋 

元道警・稲葉事件受刑者・映画「日本で一番悪い奴ら」のモデル

  • アール  ー 保護司

前科12犯・刑務所5回男


ファシリテーター 田中紀子 ー 元ギャンブル依存・依存症啓発活動家


登壇する5名中4名が薬物依存経験者、そしてりこさんもギャンブル依存症経験者というメンバーの中、とてもディープなお話がたくさん飛び出す。


アメリカでアートをやりつつ、コカインの売人でお金を稼ぐAKIRAさん。

稼いだお金でヘロインに手を出し、仲間たちが野垂れ死んでいく姿は想像を絶する。

イベント冒頭で、AKIRAさんが披露した「勇者の石」という歌。 私はこの曲の一言目からぼろぼろ泣いてました。




ヤクザの子供という壮絶な生い立ちから、芸能界に入った高知さん。

「自分の生い立ちを、奥さんにも隠さなければいけない」という苦悩。

計り知れない「生きづらさ」を抱え、薬物に手を出してしまったのだろうと感じます。


たかりこちゃんねるは、様々な依存症にスポットをあてた動画を発信しています。

是非チャンネル登録を!


11年間で5回刑務所に入ったアールさん。

刑務所に入るたびに周りから人が離れていく。そして住む家もなくなってしまう。

困り果てたときに、「刑務所に入るよりはマシだ」という思いから、精神病院に入院。

その後ダルクに繋がり、2002年から薬を使わない生活をはじめ、今年でめでたく20歳!

アールさん、クリーン成人式おめでとうございます!





衝撃的だったのは、2002稲葉事件の稲葉圭昭さん。

私は細かくは知らなかったので、ウィキペディア・著書・映画「日本で一番悪いやつら」で概要を把握したところ、本当に衝撃的でした。

北海道で、しかも私の地元も出てきたりしていて、薬物が身近にあることや、何を信じたらいいのかわからないような複雑な気持ちになったりもしました。

組織のルールに従うことが、犯罪行為に手を染めることになっていって、自分だけに責任を負わされる。薬物に手を出したのは自己責任だと思うけれど、そこまで追い詰めたのは組織ではないのか?と考えさせられました。




回復のきっかけは?


各々が様々な回復のきっかけを語っていました。

AKIRAさんにとっての転機は、アンディ・ウォホールの奨学金を得たこと。

薬物よりも、アートがもたらす脳内麻薬を生み出すことに戻ってこれたことが大きかったそうです。


高知さんは、いまではたかりこチャンネルの相方でもあるりこさんの「強引すぎる(?)」アプローチによって、回復プログラムに繋がり、たくさんの仲間の支えのもとで回復することが出来たそう。


「誰にも言えない恥を、価値に変える」

「ひとりじゃないと思ってもらえる」

「今、まさに困っている人の役に立つ」


こう思えるようになったのは、仲間たちからの支えだったと語っています。


アールさんは、もともとが家庭環境が悪く人間不信であったそうです。

転機が訪れたのは、北海道の帯広市に行ったとき。

ダルクで依存症者と接する日々だったのが、帯広で全く依存症ではない人と接した時に

「自分は依存症じゃない人と接していい」


と思えたそうです。その後アールさんはおびひろダルクを設立し、

「依存症仲間しか信じられないけれど、これからは依存症じゃない人も信じてみようと思う」


と話したそうです。依存症の仲間以外信じることが出来ていなかったことに気づいた瞬間だったそうです。

その後保護司になれたことにより、自己肯定感が高まり、

刑務所から出た人を支援することで「やり直そう」と言う決意が生まれたそうです。


稲葉さんは逮捕された当初、組織的な違法捜査が行われていたことを告発することは警察を裏切ったような罪悪感があったといいます。しかし、実際に裁判で被告人として正直に話したところ、全く相手にされず、全ての罪を稲葉さんが被るような形で、この組織的な違法捜査で逮捕されたのは稲葉さんただ一人でした。

何を言っても無駄だと悟った稲葉さんは粛々を刑期をつとめ、のちに告白本を出版して告発しています。

稲葉さんにとっては、他に愛人などがいたにもかかわらず、家族が待っていてくれたことが回復の支えになったのではないかとも語っていました。


メモを見ながらここまでまとめたのですが、くらくらするような密度の濃いトークセッションでした。


そしてこのあと、ファシリテーターのりこさんの計らいで、参加者にも発言する機会を与えていただくことに。


私、勇気を出して手を挙げて、ぼろぼろ泣きながら話してきました。

気が付いたら10分近く話していて、本当に申し訳なかったな…と感じます。


いままで明かそうかどうか迷っていた、自分自身のセックス依存症の遍歴。

もちろん、この話以外にもエピソードはたくさんあるのですが、文字起こしした内容を別途ブログにまとめようと思います。


他にも素敵なライブやゲストがたくさんいたのですが、それはまた後日。



 
 

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