「秘密」が、依存を強めていく。依存症と秘密の関係性

更新日:2021年6月9日

どんな依存症にも共通すること、それは「秘密」だと思っています。

隠れて仕事中に飲酒したり、借金を隠してギャンブルに身を投じたり、誰にも言えずに市販薬を乱用したり、誰にも見ないように自傷行為をしたり。

性依存症の中にも、あらゆる秘密がひそんでいます。

配偶者に隠れて不倫したり、親の目を盗んでポルノ視聴することに没頭して寝不足になったり、風俗通いで借金を抱えていることを家族に言えずにいたり、密かに違法薬物を使用したセックスにはまってしまったり、社会的地位を失うとわかっていても、覗きや痴漢などの違法行為に手を染めてしまうことであったり。

「秘密」の形は様々で、人によって異なりますが、当事者の誰もが「秘密」を抱えています。


この「秘密」というものが、依存症を悪化させていく厄介な代物です。

依存症の最初の一歩は、「ちょっとだけなら大丈夫だろう」という慢心です。

その慢心から、一般的に超えてはいけないボーダーラインを、一歩踏みだしてしまいます。

この一歩が、依存症当事者にとっての「最初の秘密」になります。


初めて仕事中に飲酒をした時

初めてお金を借りてギャンブルに行った時

初めて嘘の予定を伝えて、浮気をした時

初めて風邪薬を、過剰摂取の目的で購入した時

初めて万引きをしてしまった時

初めて過食をしてしまった後悔から、嘔吐を試みたとき

初めて人の家の窓を覗き込んでしまったとき・・・


この最初の一歩の時は、誰もが「ちょっとだけ」のつもりでいるのです。

しかしこの秘密が明るみになることなく、うまく隠せてしまったら、秘密はさらなる秘密を呼ぶことにつながるのです。

今度は、「案外バレないもんだな」という慢心が生まれるのです。

そして「次もバレないはず」と考えて、もう一度行動してみるのです。

またうまくいくと、当事者は依存行動への負の成功体験と、秘密をどんどん積み重ねていきます。


こうして、秘密はどんどん依存行動を加速させていきます。


また、これは性依存症の共依存でも同じことが言えるのです。

パートナーの浮気を疑って、最初は罪悪感を持ちつつ「ちょっとだけならいいよね?」という気持ちでスマホを盗み見てから、盗み見るのが習慣化してしまったり。

「これは相手のためだから」と自分にいいきかせながら、悪いと思いつつ相手の行動を監視することに執着したり。

こうした共依存行動も、「秘密」が行動に拍車をかけているのです。


依存症の回復においてまず重要なことは、自分の中に溜まった秘密をなくし、正直に打ち明けることです。

依存行動にまつわるあらゆる「秘密」を第三者に打ち明けることで、秘密が依存行動に拍車をかける現象にストップをかけることができるからです。

ここで重要なのが、「洗いざらい正直に打ち明けること」です。

少しでも秘密を残してしまったら、その秘密が新たな依存行動の再発を招いてしまうからです。言いそびれてしまった秘密は、気づいたときに打ち明ける習慣を持てるといいと思います。


これはアノニマス系自助グループで取り入れられている、12ステッププログラムの最初のステップ1、「私達は〇〇(依存行動)に対して無力であり、生きていくことがどうにもならなくなったことを認めた。」に相当する部分でもあります。


もちろん、誰もが心に何かしらの秘密を抱えていることは当然であり、それが悪いことだというつもりは全くありません。ですが、依存症の回復という視点に立ってみると、「秘密」を抱えることは、依存を強めていく結果につながってしまうことは否定できないのです。

回復したいと心から思ったら、ミーティングやカウンセリング、医師との面談などで、勇気を出して、自分の口から秘密を打ち明けることから始めてみてほしいと思います。


性依存症の誰にも言えない秘密を誰に言ったらいいのかわからないという方は、私に連絡ください。オンライン相談でも、メールでも、いつでもお待ちしています。


bqbq0c0@gmail.com

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